HS財団 注目度の高いsiRNAの開発動向を紹介
公開日時 2006/04/10 23:00
HS財団が4月7日に公表した「規制動向調査報告書」では、核酸医薬品の中で
も、注目度の高いsiRNAの開発動向を紹介。これまで承認された核酸医薬品は
世界で3品目で、眼科領域で2製品、がん領域で1製品。急速な発展を遂げる
siRNAでは進行中の臨床試験はまだ少ないが、当面はがんや感染症領域を中心
に開発が続くと報告している。
これまで海外で承認された核酸医薬品(アンチセンス、リボザイム、デコイオ
リゴ、siRNA、アプタマーなど)は、98年にIsis社から発売されたサイトメガ
ロウイルス性網膜炎薬「Vitravene」(アンチセンス)、04年にSiBionoGeneTe
chofShenzhen社が承認取得した頭頚部がん治療薬「Gendicine」(アンチセン
ス)、アイテックとファイザーが04年に発売した黄斑変性症薬「マキュジェン」
(アプタマー)の3製品。
一方、siRNAに関しては、多数の研究が進められているが、進行中の臨床試験
は少ない。現在、AcuityPharma社が05年にsiRNA医薬品(加齢性黄斑変性症薬)
として初めてフェーズ2試験を実施したほか、Sirna社が同じ適応でフェーズ
1の暫定結果を発表。眼科領域に次いで開発が進んでいるのが感染症治療薬で、
アルナイラムがRSV感染症のフェーズ1を05年に開始する予定。同剤ではH5N1
型インフルエンザ治療薬のフェーズ1が06年にも開始される予定という。また、
がん領域でも開発が進行中で、SantarisPharmaの慢性リンパ性白血病を対象と
するフェーズ1が06年に開始される予定。