テルモ 心筋機能の再生医療、今年度中に治験開始へ
公開日時 2006/04/12 23:00
テルモが研究を進める心筋機能の再生医療が、今年度中に治験を開始する見通
しだ。4月12日に開催された厚生労働省の薬食審・薬事生物由来技術部会は品
質や安全性に問題がないと判断、治験準備に入ることを了承した。同社は08年
をめどに実用化をめざす。
心筋機能の再生医療は、心筋梗塞患者の骨格筋に存在する骨格筋芽細胞を採取
し、細胞を培養。心筋梗塞で弱った部分に培養した細胞を移植して心機能を改
善する。患者自らの細胞を原材料とするため、拒絶反応が少ないとの期待があ
る。もともとの技術は米国の再生医療ベンチャー・ジェンベック社が開発し、
テルモが実用化研究を進めていた。先行する欧米ではフェーズ1を実施してい
る。
国内の臨床試験は、大学病院などを中心に4~5施設で行う予定だが、プロト
コールを含めて治験実施の詳細を今後詰めていく。