日本調剤 「後発品切り替え可」処方せんは15%弱、改定から25日間で
公開日時 2006/04/26 23:00
日本調剤の三津原博社長は4月26日の記者会見で、4月1日~25日までに同社
が受け付けた処方せん約42万6000枚のうち、医師が後発品への変更を認めた処
方せんが15%弱に達していることを明らかにした。このうち、実際に薬剤師が
後発品に切り替えたのは約13%にとどまった。三津原社長は「変更を認める処
方せんは予想より多いと評価している。ただ、患者への説明時間が想像以上に
必要となり、労働コストがかかる」と語った。
厚生労働省は、後発品使用促進策の一環として06年度診療報酬改定で処方せん
様式を変更。4月から医師が後発品への切り替えを認めて処方せんに署名・捺
印すれば、調剤薬局の薬剤師が後発品を処方できるようになった。
三津原社長は、今回のデータはまだ精査できていないとしながら、「変更を認
めた処方せんは社会保険病院が中心で、労災病院はあまり出してない」として
いる。
一方、調剤薬局の現場では制度改正による混乱もある。医師が切り替えを許可
しなくても、後発品を求める患者が来店し、薬剤師が患者の説得に苦慮してい
るほか、新しい処方せん様式の説明に時間がかかるため、調剤薬局で順番を待
たされた患者が、処方元の医療機関に苦情を申し出るケースも出ているという。