武田薬品 2015年度に自社医療用医薬品売上高2兆円へ
公開日時 2006/05/11 23:00
武田薬品工業は5月11日、2015年度に自社医療用医薬品売上高2兆円の目標を
打ち出した。この日発表した06―10中期計画は、2兆円を達成するためのパイ
プラインの構築が柱。
10年度の自社医療用医薬品売上高目標は1兆4000億円(05年度実績1兆1267億
円)。国内市場では、シェアトップの座を維持(自社品:7%)するとした。
成長エンジンと位置づける米国市場では、米子会社TPNA(武田ファーマシュー
ティカルズ・ノース・アメリカ)が、アクトス(糖尿病)単品から「マルチプ
ロダクトカンパニー」に変貌した。昨秋発売したロゼレム(不眠症)について
長谷川閑史社長は「想定の範囲内だが、新規処方せんの伸びが止まっており、
改めて習慣を変える難しさを実感した。7月から開始するDTCのインパクトに
期待する」と述べた。
TPNAとTAP(米アボットと武田が折半出資)の統合実現は長年の課題だが、長
谷川社長は「オプティミスティック(楽観的)ではないが、ホープフル(望み
のある)な状況になっている」と期待をにじませた。また、現在TAPが販売し
ているPPIプレバシドの特許切れ前に、後継品の投入に強い意欲を示した。
国内企業との統合可能性については「積極的には考えていない」と語った。