衆院本会議 医療制度改革法案を可決、論戦の場は参院へ
公開日時 2006/05/18 23:00
医療制度改革関連法案は5月18日、衆院本会議で採決が行われ、自公与党の賛
成多数で可決した。与党は参院に送付し、今国会中の法案成立を狙う。17日の
衆院厚生労働委員会では与党が審議不足を主張する野党の反対を押し切り、強
行可決した。今国会の重要法案と位置づけながらも、与党の強引な手法が際立
つ。衆院の実質審議時間が40時間に満たず、参院では踏み込んだ論戦が必要だ
ろう。
医療制度改革関連法案は、健康保険法改正と医療法改正で構成する。08年度に
は75歳以上を対象とした独立型の高齢者保険の創設を盛り込むほか、高齢者の
患者負担は70~74歳を1割から2割に引き上げる。06年10月には先行した形で
70歳以上の現役並み所得者を2割から3割負担とする。高齢者の負担増に加え
て、混合診療も対象が拡大することから、野党からは「格差社会を助長する」
「経済力の差で患者が受ける医療に格差が生じる」などの反発が出ている。