万有セミナー ニューロタンが糖尿病患者の透析導入を予防・遅延
公開日時 2006/05/21 23:00
日本学術会議の黒川清会長は5月19日に万有製薬のプレスセミナーで、ニュー
ロタンが国内でARBとして初めて「高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病におけ
る糖尿病性腎症」の適応を取得した意義について「糖尿病患者の透析導入を予
防・遅延することが可能になった」と強調した。糖尿病は年々増加の一途をた
どり、透析導入の原疾患としてトップだ。
また、糖尿病性腎症の進展抑制、心血管死のマーカーとされる蛋白尿の有意な
低下、心不全による入院の有意な減少などの有用性をあげ
た。
ロサルタンは腎症を合併した2型糖尿病に対して、腎保護作用を評価する多施
設共同試験の結果に基づき、4月20日に糖尿病性腎症の適応症を取得した。15
13例が参加し、28カ国、250施設で実施された試験で、日本からは36施設、96
人が組み入れられた。
一次エンドポイントでロサルタン投与群がプラセボ投与群に比べ、末期腎不全
のリスクを28%低下させたほか、二次エンドポイントでは心不全のための初回
入院発生率のリスクを32%低下させるとともに、蛋白尿を35%低下させた。