ファイザー・岩崎社長 コスト削減目標前倒し達成へ
公開日時 2006/05/29 23:00
ファイザーの岩崎博充社長は5月29日に開いた記者会見で、日本を含めグルー
プ全体で05年の経費の12%(40億ドル)を08年までに削減する計画について
「人員削減をしなくても、全般的なスマートスペンディングの実行により、日
本法人は06年末までに目標(経費の12%削減)を達成できる」と述べた。
具体的には、テレビネットワークなどを活用した会議全般のあり方の見直し、
販促資料の製作発注先の絞り込み、会議室の稼働率などを考慮した本社建物の
有効活用などをあげた。
社長就任後3ヵ月間を振り返り、労使関係が健全化するとともに、社員との直
接対話を通じて不信感を払拭できたことを強調。「これまでにタウンホールミ
ーティング(社員との直接対話)を全国の事業所を含め16回開き、約8割の社
員が参加した」という。
人員削減や経費削減といった誤解を招いた「ATS(アダプティングトゥスケー
ル)」という言葉は、米本社レベルでも使われなくなり、日本法人では「カイ
ゼンプロジェクト」と名称を改めたと説明した。
また、社員や得意先(医師など)からの信頼を重視する企業姿勢を強調するた
め、日本法人のビジョンを「日本で最も信頼され、最も価値のあるヘルスケア
企業になる」に改めたことを明らかにした。