武藤副院長 「後発品への切り替えで患者ケアの質に変化なし」
公開日時 2006/09/27 23:00
国際医療福祉大学付属三田病院の武藤正樹副院長は9月26日、ユート・ブレー
ンが開いたセミナーで講演し、「後発品への切り替えで再入院率、死亡率に変
化はなかった」とのデータを公表した。
後発品による臨床指標の変化をDPC導入前後(05―06年)のデータで比較検証
したもの。DPCデータが存在するDPC準備病院およびDPC対象病院17施設から後
発品へのシフトが顕著な8病院を選び、解析した。
周術期の予防投与として抗菌剤が使用されたと思われる2万症例をピックアッ
プし、再入院率、死亡率、入院後発症率の3項目について調査。その結果、DP
C導入前後で再入院率、死亡率に変化はなかった。入院後発症率は06年は前年
より増加したが、武藤氏は「DPC算定になった結果、病名精度が向上したから
ではないか」との見方を示した。そのうえで「(後発品への切り替えで)患者
のケアの質に変わりはない」と結論づけた。