オンコリスバイオ テロメライシンが米国でフェーズ1入り
公開日時 2006/11/01 23:00
オンコリスバイオファーマは10月31日、最優先テーマとして進める純国産技術
によるがんウイルス製剤「テロメライシン」が米国でフェーズ1入りしたと発
表した。1例目の投与が進行性の乳がん患者に行われた。低用量・中用量・高
用量の3群を設定しており、07年後半に高用量群への投与を開始し、同年末ま
でに合計24症例に対する評価を終了する予定。2010年以降の上市を視野に入れ
ている。
テロメライシンは風邪のウイルスの一種で毒性の低いアデノウイルスをテロメ
ラーゼ活性を有する腫瘍細胞だけを選択的に攻撃するように組み換えたもの。
がん細胞に感染すると1日のうちに10万倍にも増殖し、連鎖的に細胞破壊を引
き起こす。
フェーズ1では安全性評価を主眼とし、がん組織へ直接局所投与して患者の経
過観察を行うとともに、投与部位における反応も検討する。フェーズ2入りす
る前に製薬企業に技術導出し、米国で頭頸部がん、食道がん、中皮腫、乳がん
などの適応取得を目指す。