武田薬品 連結アクトスが497億円増
公開日時 2006/11/06 23:00
武田薬品工業は11月6日、07年3月期中間決算を発表した。医療用医薬品事業
は国内売上が前年同期比5.6%増の2570億円、海外が18.5%増の3049億円と海
外が上回った。特に米子会社TPNA(武田ファーマシューティカルズ・ノース・
アメリカ)のアクトス(2型糖尿病)が37.1%増の11億5400万ドルを記録した。
営業、経常利益は増加したものの、純利益は、米アボットとの折半出資会社TA
Pとの製品供給取引に関して、米市場から得られる利益が、武田に対して過少
に配分されているとの大阪国税局の指摘を受け、納付した追徴税571億円を損
益に含めて計上したため減益となった。追徴税を支払った時点では、長期仮払
金として処理していたが、全額を損益計算書の当期税額に含めて計上すること
に変更した。
武田は更正処分を不服として8月25日に大阪国税局に対し異議申立書を提出し
ており、「今回の会計処理変更は当社の姿勢に何ら影響を与えるものではない」
としている。
M&Aに関して長谷川閑史社長は「自前成長が基本戦略であり、スケール・オブ・
エコノミーを追求するための買収は考えていない」との考えを改めて強調した。
●〔連結業績(前年同期比)通期予想(期初)〕
売上高 6424億2700万円(7.1%増)1兆3000億円(1兆2300億円)
営業利益2362億2300万円(9.7%増)
経常利益2990億4000万円(15.3%増)5400億円(4860億円)
純利益 1591億4200万円(12.2%減)3100億円(3200億円)
●〔中間実績(前年同期)、億円〕
(国内単体)
ブロプレス 632(603)
リュープリン322(313)
ベイスン 284(329)
タケプロン 283(270)
アクトス 160(109)
ベネット 85(77)
アイソボリン69(60)
セルタッチ 66(73)
パンスポリン57(65)
グロベニン 43(42)
ロイコボリン38(33)
ダーゼン 37(38)
ファーストシン35(38)
リウマトレックス35(33)
カルスロット32(39)
(国際戦略品、全世界・連結、億円)
リュープロレリン624(622)
ランソプラゾール766(860)
カンデサルタン 1005(930)
ピオグリタゾン 1611(1113)