日本婦人科腫瘍学会 子宮体がん治療ガイドラインを作成
公開日時 2006/10/05 23:00
日本婦人科腫瘍学会(JSGO)は10月4日、国内初となる子宮体癌(がん)治療
ガイドライン(GL)を発刊したと発表した。日常診療に携わる医師から現時点
でのコンセンサスを得て、適正と考えられる標準的な治療法を示した。
これまで子宮体がんの治療に関しては、エビデンスが少ないことや、欧米とギ
ャップが見られることなどが指摘されていた。そこで、治療上の問題点を臨床
的疑問点(クリニカル・クエスチョン:CQ)として整理し、国内外の文献など
を踏まえ、総合的な判断からCQに対する答えを「推奨」として簡潔に記載する
とともに、エビデンスのレベルと推奨のグレード(A~Dの4段階)を示した。
今回取り上げたのは、子宮体がんに原発したがんと、子宮内膜異型増殖・それ
らの再発腫瘍。子宮肉腫やまれな疾患、予後不良の疾患は次回改訂までの課題
とされた。GLは3年ごとに改訂する予定。
婦人科のがんで最も多いのは卵巣がんだが、食事の欧米化に伴い、子宮頸がん
と子宮体がんも増加傾向にある。とくに子宮体がんはどの年代でも増えている
のが特徴で、年間の発症数は約4000人。