薬食審・第二部会 悪性胸膜中皮腫薬「アリムタ」が通過
公開日時 2006/11/29 23:00
厚生労働省の薬事食品衛生審議会・医薬品第二部会は11月29日、悪性胸膜中皮
腫治療薬アリムタ(日本イーライリリー)の承認を決定した。社会問題化した
アスベストを吸引して発症した患者を救済するため、優先審査した。抗がん剤
のシスプラチンと併用する。早ければ来年初頭にも正式承認となる見通しだ。
このほか、第二部会はエイズ関連カポジ肉腫治療薬ドキシル(ヤンセンファー
マ)の承認も決めた。エイズ関連の疾患であることから、厚労省の検討会議が
迅速に承認する方針を示していた。一方、乳幼児向けインフルエンザワクチン
「アクトヒブ」(サノフィパスツール第一ワクチン)は類似したワクチンが国
内に存在せず、第二部会の上部組織・薬事分科会が承認可否を再び審議する予
定。このワクチンは、乳幼児が感染しやすいインフルエンザ菌b型による感染
症の予防効果がある。
このほか、アステラス製薬の抗真菌剤ファンガードは、造血幹細胞を移植した
患者のアスペルギルス症とカンジタ症を予防する効能・効果が新たに認められ
た。