荻窪病院・花房部長 血友病治療薬アドベイトの高い安全性を強調
公開日時 2006/12/04 23:00
荻窪病院小児科・血液科の花房秀次部長は12月4日に都内で講演し、13日にバ
クスターから発売される新タイプの血友病治療薬「アドベイト」(遺伝子組換
え型血液凝固第8因子製剤)の臨床上の有用性について解説した。「病原体感
染症のリスクを懸念する患者はアドベイトを使うことになるだろう」と話し、
既存薬から安全性の高い同剤への切り替えが進む可能性を示唆した。
アドベイトは細胞培養・精製・製剤化のいずれの工程でも、ヒトおよび動物由
来蛋白を添加せずに製造された世界初の第8因子製剤で、病原体感染リスクの
排除が期待される唯一の薬剤。
国内10施設の協力を得て行われた臨床試験では、血友病治療歴のある患者15例
を対象にアドベイトとリコネイト(遺伝子組換え型血液凝固第8因子製剤)の
生物学的同等性が確認されるとともに、同程度の止血効果を示した。血友病患
者では繰り返し薬剤を投与中に免疫反応が起き、治療を続けることが難しくな
るケースがあるが、同剤では免疫反応の発生は認められなかったという。