万有製薬 ARBと利尿薬の合剤プレミネントを発売
公開日時 2006/12/10 23:00
万有製薬は12月8日、国内初のARB(ロサルタン)と利尿薬(ヒドロクロロチ
アジド)の配合剤「プレミネント」を発売した。高血圧治療の第一選択薬とし
て使うことはできず、原則ロサルタンの治療で効果不十分な患者にセカンドラ
インとして使用される。薬価は1錠190.00円で、ピーク時の目標売上高は414
億円。
同社の高橋希人・副社長執行役員(研究開発本部長)は、同日の記者会見で
「投与患者のほとんどがロサルタンからの切り替えになると考えている」と説
明。今後の第一選択薬としての可能性については「きちんとエビデンスを収集
していく」と語った。海外データでのARB通常用量との効果(血圧降下度)の
比較(メタアナリシス)では、ロサルタン、カンデサルタン、バルサルタンな
どのARBに比べ、「やや強い効果が示された」という。
患者へのメリットとしては「医療現場では今までARBを使っても降圧効果が不
十分な場合はCa拮抗剤を併用する。しかし、プレミネントの登場でARBと利尿
薬のコンビネーション治療を行う機会が増え、服用剤数を増やすことなく降圧
効果を増強、服薬コンプライアンスも維持できる」などの利点を強調した。1
日1回1錠を服用する。海外では95年のフランスを皮切りに82ヵ国で発売され、
1000万人以上の患者に投与されている。