厚労省 未承認薬使用で新提案、重篤な疾病などに限定
公開日時 2007/04/19 23:00
厚生労働省は4月19日、「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」
に、重篤な疾病で代替治療法がない場合などに限り、メーカーによる未承認薬
の製造・輸入・販売の禁止を解除する「コンパショネート・ユース(CU)制度」
の導入の検討を提案した。佐藤嗣道・東京大学医学部助手をはじめ委員からは
賛成の声が上がり、疾患や患者の範囲などさらに詰めていくことにした。次回
会合(5月22日)で引き続き検討する。
患者自身や医師による「個人輸入」によって未承認薬を使うことは現在でも可
能だが、CU制度が導入されると、製薬企業が未承認薬の輸入に関与できるため、
薬剤の品質面を確保できるなどのメリットがある。すでに欧米などで導入され
ているという。
検討会では「医師以外の個人輸入を減らしていくべき」「輸入薬剤の品質管理
のため薬剤師が関与すべき」といった意見も出された。