協和発酵 米国でKW-6002を申請、提携戦略は見直し
公開日時 2007/05/06 23:00
協和発酵は4月27日、米国でのKW-6002(パーキンソン病・併用)の承認申請
および米ArQule(アーキュール)社からのARQ197(悪性腫瘍)の導入を発表し
た。KW-6002については、共同販売を視野に入れていたが、アライアンス交渉
を中断したことを明らかにした。松田譲社長は「米国でのレストレスレッグズ
症候群の適応追加の開発中止や単剤投与(モノセラピー)の開発中断など、結
果が出るたびに契約条件を変えなければならず、成立しなかった」と説明。単
純ライセンスアウトも選択肢に入れ、承認が確定した時点での契約締結を目指
すとした。
ARQ197については、日本、中国、韓国、台湾での独占的開発・販売権を取得。
c-Metと呼ばれる受容体型チロシンキナーゼを阻害する分子標的の低分子抗悪
性腫瘍剤で、経口投与が可能。米国で終了したフェーズ1では、高い安全性が
確認され、固形がんに対する有効性を示唆する結果が確認されたという。契約
金は3000万ドル。
欧州でフェーズ1段階の抗アレルギー剤(ヒト化抗体)KW-0761は「若干遅れ
ているが、ネガティブな要因のためではない。結果は6月をメドに公表できる
だろう」とした。