卸連・経営アンケート 売上総利益率8%台に回復、3年ぶり
公開日時 2007/08/23 23:00
日本医薬品卸業連合会が8月23日に公表した「卸経営に関するアンケート」に
よると、04年度に7%台に落ち込んで以来、低迷していた売上総利益率が06年
度に8.24%に回復したことがわかった。05年度比0.33ポイント増で、8%台の
回復は3年ぶり。売上高の伸び率は、薬価改定の影響で0.97%にとどまったが、
売上総利益率の改善や販売管理費の圧縮などにより、営業利益率は0.36ポイン
ト増の1.15%と、98年度以来8年ぶりに1%台に回復した。
アンケート調査は、今年4月時点の直近の業績について、会員会社125社に調
査票を配布して66社から回答を得た(有効回答率52.8%)。国立病院本部や調
剤チェーンの一括購入が進むなど、改定後早々に納入価格が下落したことを要
因に、売上総利益率は04年度7.96%、05年度7.91%と低迷していた。卸連は、
8%台への回復について、業界全体が危機感を持って適正価格の維持に努めた
結果だが、依然予断を許さない状況と分析している。松谷高顕会長は「卸は一
層IT化などを進める必要があるが、それを賄う適正な利益を得るには至ってい
ない」との認識を示した。