厚労省・懇談会 製薬団体、ワクチンや臨床研究体制などで要望
公開日時 2008/07/30 23:00
厚生労働省の「医薬品産業施策の推進に係わる懇談会」は7月30日、1年ぶり
に会合を開き、昨年厚労省が策定した「新医薬品産業ビジョン実現のためのア
クションプラン」の進捗状況報告や、業界側からのヒアリングを行った。
業界側からは中医協で議論がスタートしている薬価制度改革のほか、ワクチン
開発に対する要望も相次いだ。EFPIA Japanの加藤益弘副会長は開発ガイドラ
インの整備や先端技術の積極的導入を要望。米国研究製薬工業協会(PhRMA)
の関口康・在日執行委員会委員長もワクチンを含めた予防医療を重視する姿勢
を示した。製薬協もワクチン産業育成のための具体的な施策が取られていない
ことから、開発を活性化させるための施策が必要とした。
そのほか、製薬協の庄田隆会長は、臨床研究機関の体制整備として国立高度専
門医療センターなどにクリニカルトライアルセンター(CTC)の設置を提案。
臨床研究を企画し、中核病院や拠点医療機関での実施や運営管理を担うことと
した。また、医薬品処方情報や診療情報をベースとした大規模自動臨床疫学デ
ータベースの構築なども要望した。
アクションプランの進捗については、昨年スタートした薬価制度改革や後発品
の使用促進策のほか、中央IRB機能を持つ高度な国際共同研究の実施が可能な
グローバル臨床研究拠点を09年度から整備していくことなどを盛り込んだ。ア
クションプランは毎年見直していく方針。