薬食審・第二部会 タキソテールとクラリスの効能追加を了承
公開日時 2008/07/31 23:00
厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は7月31日、サノフィ・アベンティスの
抗がん剤タキソテール(一般名:ドセタキセル水和物)、大正製薬とアボット
ジャパンの抗菌剤クラリス/クラリシッド(クラリスロマイシン)の適応追加
を了承した。
タキソテールは前立腺がんの適応を追加。前立腺がん治療は、手術と放射線治
療、ホルモン治療を中心に行われており、それらの治療で効果がなかった場合
に化学療法を行う。国内ではすでにシスプラチンや5FUなどが同疾患の適応を
持つが、標準治療は確立していなかった。タキソテールは、欧米ですでに前立
腺がんの化学療法として標準治療薬として確立されているため優先審査品目と
なった。
クラリスは、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む
非結核性抗酸菌症の適応を追加した。日本呼吸器学会や日本結核病学会からの
要望書をもとに企業が厚労省に申請した公知申請品目。
また、ファイザーの「マラビロック」とヤンセンファーマの「エトラビリン」
について希少疾病用医薬品に指定することを了承した。予定される適応症は、
マラビロックが「CCR5指向性HIV-1感染症」、エトラビリンが「HIV-1感染症」。
マラビロックは欧米で07年、エトラビリンは米国で今年1月に承認されている。