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武田薬品 がん性貧血治療薬の開発中断

公開日時 2008/08/31 23:00

武田薬品工業は8月29日、米アフィマックス社から導入し、同社と共同開発し
ていたヘマタイドについて、がん化学療法に伴うがん性貧血に関する開発を一
時中断することで合意したと発表した。日米でフェーズ1を実施していたが、
計画していた被験者数を確保できない状況に追い込まれたため。

同剤は、赤血球の産生を促すエリスロポエチンの受容体に作用する合成ペプチ
ドで、赤血球刺激因子製剤(ESA)。特定のがん患者に対するESAの使用は、使
用しない場合より生存期間などに悪影響があるとの海外臨床研究結果や、それ
を踏まえてFDAが7月に治癒が見込まれるがん患者やヘモグロビン濃度10g/dL
以上の患者への投与を禁止した通達のあおりを食った形だ。

1月に米国でフェーズ1を開始したが、武田によると、被験者登録予定の100
人に対し、確保できたのが2人。日本でも16~24人程度を計画し、実施は4人
にとどまっているという。武田は「開発継続の是非について改めて検討を行う」
としているか、いつまでにどんな判断基準で検討するかは明らかにしていない。

当面は同剤の慢性腎不全に伴う貧血に対する効能の開発に注力する方針。欧米
ではフェーズ3、日本ではフェーズ1/2で、米国での2010年の申請を目指す。
武田は06年に同剤の全世界での開発・販売権を計1億2200万ドルの契約一時金
を支払って取得した。

日本でESAのがん化学療法施行に伴う貧血の治療薬は販売されておらず、キリ
ンファーマがネスプ、中外製薬のエポジンがそれぞれ適応追加を目指し、フェ
ーズ3にある。

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