厚労省 麻しんワクチン接種率、中高生は3割程度
公開日時 2008/09/03 23:00
厚生労働省は9月3日に開催した麻しん対策推進会議で、4~6月の全国平均
での予防接種率について、中学校1年生が38.8%、高校3年生が29.6%ととも
に3割程度だったと発表した。昨年春に都市部の大学を中心に大流行し社会的
な問題となったが、中高生の接種率は未だに低いといえる。厚労省は昨年12月
に「麻しんに関する特定感染症予防指針」を策定、12年に予防接種率95%に引
き上げ、麻しんを排除することを目標に掲げている。
麻しんの予防は1~2歳を第1期、就学前の5~7歳を第2期、中学1年生を
第3期、高校3年生を第4期に位置づけ、それぞれの段階で予防接種を推奨し
ている。厚労省によると、1~2期は全国的にも高い接種率を維持しているた
め、麻しん予防対策の課題はいかに中高生に広げるかにあるといえる。
議論では未接種者に対しての再三の接種勧奨を勧めることや、学校の集団接種
などの対策が必要との意見が多く挙げられた。年度内では冬休みで接種率を向
上させるためにも啓発活動を進めるべきとした。関係者は麻しん排除について、
社会的関心が高いうちに接種率を向上させ12年まで維持することで達成できる
とみており、早期に接種率95%を達成する必要があるとしている。