厚労省/文科省 臨床研修医制度、2省連携で見直しに着手
公開日時 2008/09/08 23:00
厚生労働省と文部科学省は9月8日、「臨床研修制度のあり方に関する検討会」
(座長:高久史磨・自治医科大学学長)の初会合を開催し、04年4月から必修
化された医師の臨床研修制度の見直し議論に着手した。
臨床研修医制度に対しては、地域医療や産科・小児科・救急などの専門分野で
医師が不足している原因の一端があるとの指摘もある。安心と希望の医療確保
ビジョンの具体化検討会が8月にまとめた中間とりまとめなどでも制度のあり
方の見直しを指摘しており、2省連携で取り組むこととなった。検討会は月1
回程度の頻度で議論を進め、年末には意見の集約化を図る見通し。まとめられ
た意見は、10年度の臨床研修制度から反映させていく方針だ。
会議に冒頭出席した鈴木恒夫文科相は、医師不足の原因の1つに臨床研修医制
度があるなどといわれるとして、「学部と卒後研修の一体的に捉えて見直すこ
とが必要」と省庁間の枠を越えた議論の必要性を指摘。舛添要一厚労相は、幅
広い知識を持つ医師を育成するなど水準を上げたという点で臨床研修医制度を
評価。大学病院に研修医として医師が集まらない現状については魅力ある指導
医が必要と大学側の努力も必要との認識を示した。