塩野義製薬・4―9月期 営業利益7.7%増、国内クレストールが倍増
公開日時 2008/11/04 23:00
塩野義製薬は11月4日、09年3月期第2四半期決算(4―9月)を発表した。
国内医療用医薬品の売上は0.1%増と横ばい。スタチン系クレストールの倍増
や新製品のARBイルベタンの寄与などがあった半面、腎がんなどを適応とした
インターロイキン―2製剤イムネースが競合品となる2種類の分子標的薬登場
の影響で4割以上の減収となったほか、市場の縮小で主力の抗生物質が振るわ
なかった。手代木功社長は「不満の残る成績」と述べた。利益面では、クレス
トールのロイヤルティ収入の増加などで原価率が改善し、研究開発費の伸びを
カバーし営業利益は7.7%増。
開発面では、主力のS-2367(肥満症、米フェーズ2b)は予定通り進んでいると
した。米バイオクリスト社から導入した抗インフルエンザウイルス剤ペラミビ
ルについては、来春までにフェーズ3(日本を含むアジア共同試験)を終了し、
来年度中に申請したい考えを示した。通期業績予想は変更しなかった。ただし、
10月9日に完全子会社化したサイエル社買収の影響は含めていない。
〔連結業績(前年同期比)〕
売上高 1050億5600万円(0.9%増)
営業利益 184億6400万円(7.7%増)
経常利益 189億6900万円(10.6%増)
純利益 118億3500万円(0.3%増)
〔4―9月(前年同期)通期予想(前回予想)、億円〕
フロモックス 121(124)275(270)
クレストール 83(44)200(190)
フルマリン 55(63)110(110)
リンデロン等外用 52(53)100(100)
塩酸バンコマイシン46(55)95(95)
オキシコンチン 40(32)85(82)
イムネース 36(64)72(105)
クラリチン 33(29)95(95)
フィニバックス 13(12)33(38)
イルベタン 10(―)25(20)
アベロックス 7(8)20(25)
ピレスパ ―(―)5(5)
ディフェリン ―(―)4(4)
工業所有権等使用料収入178(154)418(410)
うちクレストール 166(144)394(388)