日本新薬 アルコール依存症治療薬、フェーズ3へ
公開日時 2008/11/12 23:00
日本新薬は11月12日、スイスのメルク・セローノから導入し、新しいアルコー
ル依存症治療薬として開発を進めているNS-11(一般名:アカンプロセート)
について来年2月にもフェーズ3を開始する方針であることを明らかにした。
アルコール依存症では酒量を減らしたり中断したりすると、興奮性神経系と抑
制神経系の抑制の不均衡が生じて、飲酒を強く求めるなどの症状が起きると考
えられている。NS-11は、興奮性神経伝達物質のグルタミン酸受容体のひとつ
であるNMDA受容体を介して両神経系の不均衡を是正し、症状を抑えるとされて
いる。
これまでの治療薬は、抗酒剤といわれ、二日酔いの不快症状の原因とされるア
セトアルデヒドの分解を抑え、不快症状を引き起こすことで飲酒を避けさせる
仕組みだった。