薬食審・第一部会 加齢黄斑変性症治療薬ルセンティスが通過
公開日時 2008/12/01 23:00
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は11月28日、ノバルティスファーマのル
センティス(一般名:ラニビズマブ遺伝子組換え)などの承認を了承した。ル
センティスは中心眼窩脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症を効能・効果とし
ており、ビスダイン(ノバルティス)とマクジェン(ファイザー)に続く3番
目の薬剤となる。抗VEGFヒト化モノクローナル抗体で、抗体が抗原に結合する
部分(Fab断片)のみを製剤化し、「効き目をシャープにした」(審査管理課)
という。オーファンドラッグのため、承認条件に前例調査が義務付けられる。
ノバルティスのコディオ(バルサルタン・ヒドロクロロチアジド)と武田薬品
のエカード(カンデサルタンシレキセチル・ヒドロクロロチアジド)は、とも
に降圧剤のARBと利尿剤の配合剤。万有製薬のプレミネントに続く薬剤となる。
グラクソ・スミスクラインのボトックスビスタ(A型ボツリヌス毒素)は、65
歳未満の成人における眉間の表情皺を効能・効果とする。眼瞼痙攣や片側顔面
痙攣などを適応に販売されているが、近年は美容整形といった個人輸入で使わ
れることが多い。きちんとした管理が必要としてGSKが同適応で申請したとい
う。承認条件は、▽同剤の講習を受けた医師が使用する▽廃棄などは適切な管
理をする必要がある――の2点。
三和化学のセイブル(ミグリトール)、味の素/アステラス製薬のファスティ
ック/スターシス(ナテグリニド)、武田薬品のアクトス(ピオグリタゾン塩
酸塩)の糖尿病治療薬3製剤も適応追加。セイブルはこれまで2型糖尿病のみ
の適応だったが、1型糖尿病への投与とインスリンとの併用を了承した。ファ
スティック/スターシスはチアゾリジン系薬剤、アクトスはビグアナイド系薬
剤との併用を追加した。