富山化学 開発中の新規抗リウマチ薬 ロシュとのライセンス解消
公開日時 2009/04/19 23:00
富士フイルムグループの富山化学工業は4月17日、ロシュに日本を除く全世界
の開発・販売権を供与していた新規抗リウマチ薬T-5224について、ロシュとの
契約を解消することで合意したと発表した。富山化学は「両社の開発方針の相
違が生じたため」とのみ説明している。契約解消に伴う金銭面の授受はない。
同剤は現在、ロシュがフェーズ1を実施中だが、富山化学がこのデータを引き
継ぎ、海外開発する。
富山化学は今回の契約解消に関して、「(当初計画より)海外開発が遅れる」
としたものの、富士フイルムグループとして現在、米国自販体制を構築してい
ることから、同剤を海外開発するメリットがあると指摘した。今後の導出計画
については「最も良い判断をしたい」としている。
同剤のロシュとの契約は07年6月に締結。ライセンス料は最高3憶7000万ドルに
上る予定だった。富山化学は07年度に一時金3000万ドルを得たが、返還はしな
い。なお、同剤は日本でフェーズ2を実施している。