厚労省 ミコンビやタイケルブ、クロザリルなど14医薬品を正式承認
公開日時 2009/04/22 23:00
厚生労働省は4月22日、日本ベーリンガーインゲルハイムの配合剤ミコンビや
グラクソスミスクラインの抗がん剤タイケルブ、ノバルティスファーマの統合
失調症治療薬クロザリルなど14医薬品を正式承認した。
ミコンビは、ARBミカルディス(テルミサルタン)と利尿薬HCTZ(ヒドロクロ
ロチアジド)の配合剤で、国内では4番目。ミカルディスと同様に、NBIはア
ステラス製薬とコ・プロモーションを展開する。
タイケルブは、新規のチロシンキナーゼ阻害剤で、HER2過剰発現が確認された
手術不能または再発乳がんが適応。乳がん治療領域では、初の経口分子標的治
療薬となる。HER2陽性乳がんで、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサ
ン系抗悪性腫瘍剤、トラスツマブによる化学療法後の増悪もしくは再発の患者
を対象に、カペシタビンとの併用で使用する。
クロザリルは、日本では初の治療抵抗性統合失調症治療薬。1975年にフィンラ
ンドで無顆粒球症の副作用が報告され、世界的に販売中止になった経緯がある。
その後、米英などで無顆粒球症を早期発見するため血液検査の確実な実施と処
方の判断を支援する患者モニタリングシステム(クロザリル患者モニタリング
サービス、CPMS)を導入。現在では97ヵ国で承認されている。国内でも登録さ
れた医療機関や医師、薬局においてのみ、登録した患者に処方されるCPMSを導
入。適切な運用を行えるような第三者委員会を設置する。ノバルティスによる
と、同剤は国内の統合失調症の入院患者の約9%が対象になるとしている。