政府の09年度補正予算案決定 未承認薬開発支援基金は750億円規模
公開日時 2009/04/27 23:00
政府の経済危機対策を裏打ちする09年度補正予算案が4月27日に閣議決定し、
未承認薬・未承認効能の開発支援などに797億円を計上した。同省によると、
開発にかかる費用を支援するため基金を設置する計画で(4月23日付既報)、
753億円を充てる。
開発支援は、がん治療薬や小児用薬など医療上とくに必要性が高いと判断した
約50品目を対象にする。開発支援は、3年程度と年度をまたぐために基金にプ
ールし、そこを通じて支出する考え。
同省によると基金の設置先は公募する。日本製薬工業協会は4月28日、「未承
認薬等開発支援センター」(仮称)を設立を正式決定する見通しだが、複数の
関係者によると、同センターへの設置も候補となりうる。
あと実際の治験を一元的に管理する医療機関の体制整備に2億円。さらに42億
円を投入し、これら開発品を半年程度で審査する特別ルートを新設するため、
医薬品医療機器総合機構に3年でのべ140人の審査要員の増員などを図る。
27日に発表された厚労省関係補正予算案によると、経済危機対策に盛り込まれ
た「地域医療・医療新技術」の項目には7684億円。主な内訳として、革新的な
医薬品や医療機器の開発支援・審査体制の強化に917億円、新型インフルエン
ザワクチンの開発・生産体制の強化に1297億円、医療機関の機能・設備強化等
に2096億円、レセプトオンライン化への対応に291億円、地域医療の再生に向
けた総合的な対策に3100億円が計上された。