新薬価制度業界ヒアリングは6月3日、武田薬品の長谷川社長出席
公開日時 2009/05/20 23:00
日本製薬団体連合会の竹中登一会長(アステラス製薬会長)は5月20日、東京
都内で開いた日薬連評議員会で、新薬価制度をテーマに業界団体トップが中医
協薬価専門部会で意見陳述する「業界ヒアリング」が6月3日に開催されるこ
とを明らかにした。同日は日米欧の製薬団体から代表者が出席するが、竹中会
長によると日本からは、会長自身のほかに、日本製薬工業協会の庄田隆会長
(第一三共社長)や長谷川閑史副会長(武田薬品社長)らが出席する。業界団
体首脳であり、内資系製薬企業大手の経営トップでもある各氏が新薬価制度の
必要性を訴えることで、停滞気味の薬価制度改革論議を加速させる考えだ。
竹中会長によると、日本からは日本ジェネリック製薬協会の澤井弘行会長(沢
井製薬会長)や日本医薬品卸業連合会の代表者も出席する。竹中会長は評議員
会で、「業界ヒアリングでは、国民及び中医協委員の両方からご理解いただけ
るよう説明したい」とし、「国民あるいは国の医療に対してといった、大所高
所の議論になると思う」と述べた。
一方、薬害肝炎を契機に政府が4月30日に医薬品行政見直しの第一次提言を取
りまとめことから、この日の日薬連評議員会では、提言に対する業界の意見を
整理するための3つのワーキンググループ▽市販後調査等の実施に関するWG▽
情報提供WG▽データベースWG――の設置が報告された。市販後調査WGでのテー
マは、第一次提言にある「承認条件付与の際の、内容・期間等の明確化」など。
情報提供WGは緊急安全性情報の取扱いなど、データベースWGは電子レセプトの
活用などを議論し、意見を整理する。