武田薬品 日本でアログリプチンとアクトスとの併用及び合剤を申請
公開日時 2009/06/29 23:00
武田薬品は6月29日、次期主力品に位置づける2型糖尿病治療薬アログリプチ
ン(一般名、開発コード=SYR-322)について、日本で、▽チアゾリジン系薬
剤との併用療法▽2型糖尿病治療薬ピオグリタゾン(製品名:アクトス)との
合剤――の承認申請を同日に行ったと発表した。併用療法となるチアゾリジン
系薬剤は現在ピオグリタゾンしかなく、今回の2つの申請内容は、自社品同士
の組み合わせによるものとなる。アログリプチン単剤の承認申請は08年9月29
日に行っている。
アログリプチンはDPP-4阻害作用を持つ次世代の2型糖尿病治療薬で、ピオグ
リタゾンの後継品。今回の併用療法と合剤の申請は、国内外でのアログリプチ
ンとピオグリタゾンとの併用臨床試験結果に基づくもの。同社は「2型糖尿病
の主な病態であるインスリン分泌低下とインスリン抵抗性の改善に資すること
が期待される」としている。
一方、アログリプチンは米国でも申請中だが、FDAから米国時間26日に、心血
管系リスク評価に関する追加試験が必要との通知を受けた(6月29日号既報)。
早くても2011年度の承認取得となる見込みで、同社の6月29日の株価は終値で
先週末比90円安となった。業績に対する懸念とみられる。