日本化薬 がん関連GE今期も2桁増収計画 DPC増で追い風
公開日時 2009/07/01 23:00
日本化薬は7月1日、東京都内で行った09年5月期(08年度)決算説明会で、
08年度は抗がん剤などがん関連ジェネリック売上高が予想(85億円)を上回る
67.2%増の92億円となり、09年度は47.8%増の136億円を計画していることを
明らかにした。DPC病院が08年度約700病院から09年度には1200病院になる見通
しにあることから、そこに照準を合わせ460人のMRで攻勢をかける。
同社の診断薬や原薬なども含む医薬事業の08年度業績は売上高は8.3%増の455
億円、営業利益は20.5%増の94億円。医薬事業売上高の7割にあたる267億円
をがん関連製品が占め、GEの伸びが業績を支えた。
09年度も自社品GEのパクリタキセルは56億円(08年度38億円)を計画するなど
増収を見込み、がん関連製品売上高は313億円を予定。09年度は錠剤のビカル
タミド(先発品名:カソデックス、前立腺がん治療薬)の拡販も本格化させる。
保険薬局での調剤が中心なるといい、注射剤を軸に病院に対し展開してきた同
社としては「普及には時間がかかる」とみて、8億円(同1億円)の計画にと
どめたという。
取締役常務執行役員の萬代晃医薬事業本部長は説明会終了後、本誌に対し、GE
の拡大に併せて医師や薬剤師からの製品に関する問い合わせに対応する「医薬
品情報センター」の陣容を強化すると説明。GE増で原価率が高まることからコ
スト構造を見直していることを明かした。
【医薬事業10年5月期予想(09年5月期実績)】
売上高 492億円(455億円)
営業利益98億円(94億円)
【がん関連売上高09年5月期(前年同期)通期予想、億円〕
〔既存品〕
オダイン 33(33)32
ランダ 24(27)21
フエアストン 20(20)20
ラステット 15(16)15
ピノルビン 12(13)12
その他 16(19)21
〔ライフサイクルマネジメント品+新製品〕
アイエーコール16(15)17
メタストロン 3(1)6
その他 24(24)23
〔GE〕
パクリタキセル 38(25)56
カルボプラチン 19(14)23
エピルビシン 11(8)16
グラニセトロン 12(4)15
レボホリナート 10(3)13
ビカルタミド 1(0)8
イリノテカン 0(0)3
その他 1(1)1
抗がん剤受託 12(2)12
総計 267(225)313