【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

FDA  エフィエントに出血リスクへの対応含む市販後調査求める

公開日時 2009/07/27 04:00

 米FDAは、第一三共と米イーライリリーが共同開発した「エフィエント(一般名=プラスグレル)」について、出血リスクへの対応を含む複数の市販後調査を行うよう求めている。
 エフィエントは、経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けている急性冠症候群(ACS)患者に投与すると、血栓性心血管イベントの発症を抑制することが示されている。
 一方で、出血リスクの増加が報告されたほか、悪性腫瘍の増加も懸念されている。FDAがエフィエントを承認するまでに1年半以上かかった背景には、この有効性と安全性を勘案し、議論となっていたことがある。
 FDAは、出血リスクの対策を求めた市販後調査として、2つの調査を求めた。1つは、「Post-Marketing Requirements」で、止血が必要になった場合に、どれくらい迅速に血小板輸血を行えば、血小板の機能が回復するか検討する。もう1つは、「Post-Maerketing Commitments」で、CYP450別に薬剤の有効性・安全性が変わらないかについて検討する。
 悪性腫瘍のデータについても「Post-Marketing Requirements」で集積を求めている。第一三共の広報は、本紙の取材に対し、「悪性腫瘍のリスクは、FDAのAdvisory Committeeで十分議論され、その結果として承認された」との見解を表明。「現時点では、特に問題点となっていない」とコメントした。なお、悪性腫瘍のデータについては、約1万人の急性冠症候群(ACS)患者を対象に行われている臨床第3相(P3)試験の「TRILOGY ACS」で、前向きにデータを集積していくという。
 そのほか、FDAは製剤の安定性も調査するよう求めた。プラスグレルには“塩”と単体の2つの化合物がある。すでに有効性、安全性、含有量などに差がみられないと報告されているが、塩は遊離し、単体となることが指摘されている。そのため、FDAは化合物の安定性を高めること、塩と単体との生物学的同等性を示すことも求めている。

(The Pink Sheet 7月20日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(4)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー