スイスのバイオ産業 80億ドル規模に成長
公開日時 2010/06/04 04:00
スイス政府関連機関・通商投資促進局発行の「スイスバイオテク報告2010」によると、2009年のスイスバイオテク産業の売上は対前年比7%増の93億スイスフラン(79億9800万米ドル:1スイスフラン=0.86米ドル)になったことが分かった。雇用は6%伸び、1万9071人となった。
2009年現在のバイオテク企業は327社で、うち65社はバイオテク企業へのサプライヤーとして分類されている。
スイスでは、バイオテク産業における投資が活発で、2009年には同産業へ総額3億7000万スイスフラン(3億1800万米ドル)が新規に投資されたが、これには、NovImmuneやBioMedInvestなどベンチャー企業による新規投資が総額を押し上げた。さらに、mondoBiotechがスイス証券取引所に上場したほか、EvolvaとArpidaが合併後に上場、アルコンがESBAを買収など再編も活発化している。
報告書では、同国の登録済みバイオテク特許数(人口100万人当たり)では、スイスが250に上っていると指摘、米国の70、日本65、ドイツ45、英40をはるかに凌駕しているとし、その理由として、強力な政府の支援、研究所ネットワークの構築、研究志向企業の存在を上げた。