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【WSCリポート】クロピドグレル50mgと75mg 出血性イベント含めた安全性は同等

公開日時 2010/10/18 06:00

日本人脳卒中患者を対象に、クロピドグレル50mg/日と75mg/日を投与した際の出血性イベントを含めた安全性は同等――。クロピドグレルの市販後調査の結果から分かった。韓国・ソウルで開催されている第7回世界脳卒中学会で10月14日、東京女子医科大学神経内科主任教授の内山真一郎氏が発表した。


日本人脳卒中患者に対するクロピドグレル75mg/日投与は、チクロピジン200mg/日投与と比べ、認容性が高く、血管イベントの2次予防について非劣性を示すとのエビデンスが構築されている。一方で、出血性イベントが、ある一定の集団で高い発症率であるとの報告もあり、“75mg”が日本人にとって最適な用量かどうかは明確になっていない。


試験は、脳梗塞患者にクロピドグレル50mgまたは 75mgを投与した際に有害事象として報告された出血性イベントを調査し、安全性を検討することを目的に実施された。①クロピドグレル50mg/日1日1回投与群558人②クロピドグレル75mg/日1回投与群552人――の2群に分け、比較した。主要評価項目は、有害事象として報告された出血。全国118施設で試験が実施された。試験期間は2006年9月11日~2008年12月17日まで。


◎血管イベントの発生 75mg群で少ない結果に


52週間追跡した結果、出血性イベントの発生は、50mg群の14.0%に対し、75mg群では16.5%で、ハザード比は0.831で有意差はみられなかった(95%CI:0.615~1.124)。


副次評価項目に設定された重篤な有害事象は、50mg群の8.6%に対し、75mg群では9.5%で有意差はみられなかった(ハザード比:0.877、95%CI:0.597~1.289)。重篤な出血性イベントも50mg群の1.7%に対し、75mg群では1.5%で有意差はみられなかった(ハザード比:1.240、95%CI:0.489~3.142)。特に、日本人では、欧米人に比べ、頻度が高いといわれている、頭蓋内出血に関しては、75mg群で1例(0.18%)、50mg群でも1例(0.18%)と低値であった。


その他の有害事象(白血球減少、好中球減少、血小板減少、肝機能値異常)も、50mg群で22.4%に対し、75mg群では23.8%で、有意差はみられなかった(ハザード比:0.935、95%CI:0.735~1.190)。


一方で、血管イベントの発生率は50mg群で3.8%だったのに対し、75mg群では2.6%で、有意差はみられないものの、75mg群で少ない傾向があった(ハザード比:1.312、95%CI:0.685~2.514)。


内山氏は、「血管イベントの発生は低用量で若干増加するが、安全性については、いかなる点も2用量の間に有意差はみられなかった。頭蓋内出血に関しても2用量ともに非常に低値といえる結果となった」と結論づけた。


その上で、リスクとベネフィットを勘案すると、75mg投与による血管イベントの発生を抑制する“ベネフィット”が出血性イベントの“リスク”を上回るとの見解を表明。クロピドグレル75mgは、「75歳未満で体重が50kg以上の日本人脳梗塞患者に対し、血管イベントの発生を抑制する上で適切な用量」との見解を述べた。


 

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