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日本循環器学会が災害対策プロジェクト立ち上げ 継続的な医薬品供給訴える

公開日時 2011/03/22 04:02

日本循環器学会は3月18日、東北太平洋沖地震を受け、災害対策プロジェクトを立ち上げたと発表した。同プロジェクトでは、循環器専門医として情報収集を行い、早急な支援を開始するとしている。


同プロジェクトでは、可能な支援として、▽薬剤の継続的な供給の重要性▽たこつぼ心筋症、肺血栓塞栓症の発症予防に向けた対策▽今後増悪が予想される患者の支援体制、搬送体制の整備――の3点について言及した。


薬剤の供給については、すでに薬物治療を受けている患者に対する継続的な供給の重要性を強調した。具体的には、▽ステント治療を受けた患者への抗血小板薬▽高血圧患者への降圧薬▽弁膜症や心房細動患者に対する抗凝固薬▽抗狭心症薬▽心不全薬――とした。これらの疾患に対し、「可及的速やかに薬品の提供依頼を行い、二次的な疾患の発症を予防することが重要」と指摘した。その上で、「各薬剤の供給元に支援をお願いし、提供していただけるように依頼する」としている。


また、これらの疾患を診断、処方する循環器専門医などの人的サポートの重要性も強調。循環器学会会員からの被災現場や要望などを基に、専門医療チームの派遣も検討するとしている。


一方、たこつぼ心筋症や肺血栓塞栓症は、中越地震の際に多くの患者が発生したことが報告されており、注意を促した。たこつぼ心筋症は、突然大きなストレスがかかることで、自律神経が混乱し、心臓の一部が収縮しにくくなり、正常に血液を送り出すことができなくなる状態を指す。主に胸の痛みや強い圧迫感、呼吸困難を主症状とし、中越地震の際には、主に中年女性に多くの患者が発生したとされる。そのため、これらの疾患を診断・治療できる医療チームの派遣を検討するほか、疾患の発症予防に向け、学会HP内にサイトを設け、啓発にも力を入れる考えだ。


◎全国での患者受け入れ体制整備へ

後方支援体制については、高度治療を必要とする症例の搬送用性を情報ネットワークの構築する考え。後方支援病院との協力の下、患者を受け入れる方針だ。詳細はHPまで。(www.j-circ.or.jp/shinsaitaisaku/saigaitaisaku_teian.htm

 

すでに、同学会のHPでは全国各地の受け入れ可能な病院の一覧(http://www.j-circ.or.jp/shinsaitaisaku/saigaitaisaku_teian.htm)も掲載しており、毎日夕方に更新する予定という。

なお、国立循環器病研究センターは、後方支援病院として、重症心疾患患者や脳卒中患者、小児循環器患者、妊娠出産に専門の管理が必要な心血管疾患を持つ妊婦、透析患者などを受け入れている。詳細は、HPまで(http://www.ncvc.go.jp/topics/topics_110314.html)

 

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