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【SABCS速報】CLEOPATRA  HER2陽性患者 トラスツズマブ+ドセタキセルにペルツズマブ併用でPFSが有意に延長

公開日時 2011/12/12 06:01

 

HER2陽性転移乳がん(MBC)患者に対する一次治療として、トラスツズマブ+ドセタキセルに、HERの二量体化阻害剤ペルツズマブを加えることによって、無増悪生存期間(PFS)が6.1カ月有意に延長することが明らかになった。米国サンアントニオで開催中の第34回サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で9日、Massachusetts General Hospital Cancer CenterのJose Baselga氏が、国際多施設無作為化二重盲検プラセボ対照臨床第3相試験「CLEOPATRA(CLinical Evaluation Of Pertuzumab And TRAstuzumab)」の結果を報告した。この患者集団において、かつてないベネフィットの大きさに、聴衆からも惜しみない拍手が贈られた。


HER2陽性MBCに対し、HER2受容体阻害剤トラスツズマブをベースとした治療を行うことでPFS、全生存期間(OS)は大きく改善された。しかしなお、多くの患者で病勢増悪が認められているのが現状だ。


ペルツズマブは、トラスツズマブと同様、抗HER2モノクローナル抗体だが、トラスツズマブとは結合部位が異なり、HER2のシグナル伝達に必須の二量体形成を阻害する。作用機序が異なることから、両剤の併用による効果増大が期待されていた。

実際、Beselga氏らが実施した臨床第2相試験(P2)の結果では、トラスツズマブを含む治療中に病勢増悪したHER2陽性MBCにおいて、奏効率(ORR)が24.2%で、安全性も良好との結果を得ている。

試験では、HER2陽性MBCに対する一次治療として、トラスツズマブ+ドセタキセルに対し、ペルツズマブを追加投与することでの有効性と安全性を比較した。

2008年2月から2010年7月までに、25カ国204施設から登録した808例を、トラスツズマブ(初回用量8mg/kg、維持用量6mg/kg、3週毎投与)+ドセタキセル(75~100mg/m2、6サイクル、3週毎投与)に加え、①プラセボ群406例②ペルツズマブ併用群402例(初回用量840mg、維持用量420mg、3週毎投与)に無作為に割り付けた。主要評価項目は独立評価委員会判定でのPFS。副次評価項目のうち、研究者評価のPFS、ORR、OS、安全性が今回報告された。

年齢(中央値)は両群ともに54歳。両群の患者背景には差がみられなかった。術後補助(アジュバント)療法は、化学療法の既往は53%の患者でなく、トラスツズマブの治療歴は10%、ホルモン受容体(ER)陽性は49%含まれていたが、ホルモン療法を受けていたのは24%だった。中間解析は独立評価委員会判定で381イベントが発生した後に行うことと事前に定められており、データカットオフは2011年5月13日に行った。追跡期間(中央値)は19.3カ月で、PFSイベント発生数は433だった。


◎ 全生存期間も延長傾向示す


その結果、主要評価項目のPFSは、プラセボ群の12.4カ月に対し、ペルツズマブ併用群は18.5カ月で、6.1カ月の有意な延長が認められた(ハザード比[HR]=0.62、95%CI; 0.51-0.75, p<0.0001)。

研究者判定のPFSは、プラセボ群で12.4カ月、ペルツズマブ群で18.5カ月(HR:0.65[95%CI:0.54-0.78]、p<0.001)で、独立委員会評価のPFSとほぼ同様の結果となった。

内臓転移の有無を除いては、ER陽性、陰性やトラスツズマブ前治療の有無を含め、事前に規定したサブグループのいずれにおいても、同様にペルツズマブのベネフィットが認められた。

ORRはプラセボ群の69.3%に対して、ペルツズマブ群では80.2%だった(p=0.0011)。

OSは、プラセボ群の96イベント(23.6%)に対し、ペルツズマブ群では69イベント(17.2%)で、ペルツズマブ群で良好な傾向が認められた[HR=0.64, 95%CI; 0.47-0.88, p=0.005]。なお、OSのイベントについては解析イベント数に達していないが、PFS解析時にも中間解析を行うと事前に規定されていたが、事前に規定した試験中止基準には至らなかった。

ペルツズマブ群でプラセボ群よりも多く認められた有害事象(AEs)は、下痢、ほてり、粘膜炎症、発熱性好中球減少、ドライスキンなどで、グレード3以上では、発熱性好中球減少(7.6%対13.8%)、下痢(5.0%、7.9%)がペルツズマブ群でやや多かった。ペルツズマブ併用群での心毒性の増加はみられなかった。


◎Beselga氏「進行乳がんで史上最大のベネフィット」


Beselga氏は「HER2陽性の進行乳がん、さらに言えば、進行乳がんにおいて、かつてない大きな効果が明確に示された。ともに祝い、わかちあうべきすばらしい成績だ」と述べ、会場からも大きな拍手が贈られた。同氏は「この新たなレジメンは、HER2陽性MBCに対する一次治療の実臨床を変えることになるだろう」と結んだ。
 

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