エイザス ディテールが処方に結びつかないMR、最大4人に1人
公開日時 2019/09/05 03:50
エイザスはこのほど、同社が提供する数理モデルAI(人工知能)サービス「Forecast-A1」の利用データを解析したところ、MRディテールによって処方に影響を与える医師を1人も発生させられないケースがあることがわかったと発表した。“ディテール反応あり医師”がゼロのMR比率は、製品によって異なるものの、8%~24%にのぼると分析した。最も多いケースで、およそMRの4人に1人の割合で全くディテール効果を示していないことになる。
Forecast-A1は、同社独自のアルゴリズムによりSFAやCRMなどのデータを分析し、売上につながる顧客や行うべき行動を指標化するもの。例えば、ディテールすると処方獲得しやすい医師と、ディテールしても処方しない医師を簡単に把握することができるとしている。
同社では、Forecast-A1導入各社の製品ごとに、医師のディテール反応状況を解析した。解析対象の医師は、いわゆるターゲット医師に限定した。
その結果、ディテールが処方に影響する医師を多数発生させる“優秀MR”の存在を確認した一方で、1人の医師の処方にも影響を与えられないMRもいた。同社は、「製品状況も影響することから、MRの能力の問題だけではないが、“ディテール反応あり医師”がゼロのMRのディテールコストは年間数億円レベルに達する場合もある」と指摘。そして、「医師をターゲティングするだけでなく、『医師ディテール反応度』の状況も確認して活動を考えることは、製薬企業の営業生産性向上に極めて重要なことと考える」としている。