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武田薬品 新規機序の糖尿病薬fasiglifam 国内P3で有意な血糖降下作用確認

公開日時 2013/05/22 05:02

武田薬品はこのほど、自社創製の新規2型糖尿病治療薬fasiglifam(開発コードTAK-875)の国内フェーズ3試験で臨床上有意な血糖降下作用が確認されたと発表した。この試験結果は、熊本市で開催された第56回日本糖尿病学会年次集会で川崎医科大学の加来浩平特任教授が発表したもの。

 

Fasiglifamは、膵島細胞に発現するG蛋白質共役受容体の1つであるGRP40を作動させ、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進する新たな作用機序の薬剤。この薬剤では初めてP3まで進んでおり、ファーストインクラスの可能性が最も高い。武田薬品は14年度の申請、15年度の上市を計画している。

 

今回発表されたP3は多施設共同二重盲検ランダム化比較試験として行われた。食事療法や運動療法を実施しても血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者192人を対象に、fasiglifam 25mgまたは50mg、プラセボのいずれかを1日1回投与した。24週後のfasiglifam群のHbA1cの変化量を調べたところ、プラセボ群に比べて25mg群で-0.75%、50mg群は-1.01%と、いずれの群もプラセボ群に比べて有意に低下した。

 

また、ベースラインのHbA1c7.7%前後に対し、24週後に同6.9%未満となった割合は、プラセボ群13.8%に対して25mg群は30.2%、50mg群では54.8%だった。Fasiglifam群の有害事象発現率はプラセボ群と同程度で、鼻咽頭炎や上気道の炎症が見られた。低血糖発現率も各群で同程度だった。

 

加来特任教授は「血糖依存性にインスリン分泌を促進する本薬は、低血糖発現リスクを増やすことなく、高い血糖改善効果が見られたことから、糖尿病治療の新たなオプションとして大いに期待している」とコメントした。

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