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ディオバン後発品 発売1か月でシェア40% 調剤報酬改定の影響大きく JMIRI分析

公開日時 2014/10/01 03:52

今年6月に後発品が登場したARBディオバン(一般名:バルサルタン)。その後発品比率(数量ベース)が発売後1か月の時点で40%だったことがわかった。これは調剤薬局における調剤レセプトベースで実際の処方状況を把握・分析する医療情報総合研究所(通称JMIRI)のデータによるもの。同じく今年6月に後発品が登場したARBと利尿薬の配合剤プレミネント(ロサルタン・ヒドロクロロチアジド)の後発品比率は31%だった。今年4月の調剤報酬改定で後発品調剤体制加算の要件が引き上げられたことで、後発品への切替速度が速まったとみられる。

後発品調剤体制加算は処方せんの受付1回ごとに算定できるもの。4月の改定では、後発品の数量シェアが55%以上で18点、65%以上で22点が算定できるよう要件が引き上げられた。調剤薬局では後発品比率を引き上げなければ死活問題となる。

数年前に後発品が登場した大型先発品について、後発品発売1か月時点の後発品比率を見てみると、高脂血症治療薬リピトール(アトルバスタチン、後発品発売11年11月)は10%、糖尿病治療薬アクトス(ピオグリタゾン、11年6月)は8%、糖尿病治療薬アマリール(グリメピリド、10年11月)は11%――だった。数年前と現在とでは後発品の市場浸透スピードが違うことがわかる。

一方で、13年12月に後発品が登場した高脂血症治療薬リバロ(ピタバスタチン)の後発品比率は25%と切替速度が比較的速い。これは後発品調剤体制加算の算定要件が直近3か月の実績(14年4月算定の場合は、同年1~3月の実績)で判断されることを踏まえた動きとも分析でき、4月改定の影響といえるだろう。

なお、ディオバンについては、臨床研究問題に伴う医療機関サイドのペナルティの意味合いで後発品への切替が一層加速したと見る向きもあるが、JMIRIはプレミネントの後発品比率から、「データねつ造の影響があるかもしれないが、プレミネントの切替速度と大きな差があるとはいえず、全体としてやはり調剤報酬改定の影響が大きいと考えらえる」としている。

詳細は、今日発売のミクス10月号の連載「医師の処方動向をよむ」に掲載している。ミクスOnlineではこちらから閲覧できる(有料会員限定)。

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