ファルコバイオ MSI-high検査キット発売へ 初のがん種横断型コンパニオン診断薬 キイトルーダ対象

公開日時 2018/11/19 03:52
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ファルコバイオシステムズは11月16日、東京都内でメディア向けセミナーを行い、日本で初めてのがん種横断型のコンパニオン診断薬「MSI検査キット(FALCO)」を11月21日に発売すると発表した。複数のがんの一部でみられる遺伝子の修復機能の低下を示す遺伝子異常「高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)」を検出するもので、現在、「MSI-Highを有する固形がん」の適応追加承認が審査されているMSDの抗PD-1抗体キイトルーダの適応判定に用いる。検査キットは12月に保険適用(保険点数2100点)となる予定。

MSI-Highになると、誤った遺伝子の配列を修復できなくなり、がんを引き起こす。多くのがん種で認められ、米国のデータでは胃がんや子宮内膜がんでは患者の2割程度、全体では4%程度という。検査対象のキイトルーダについては、「MSI-Highを有する固形がん」の適応追加について11月29日に薬食審医薬品第二部会で審議される予定で、了承されれば、12月にも承認が見込まれる。共通のバイオマーカーに基づき、がん種横断的に効能・効果を有する治療薬は国内にはなく、承認されれば、MSI-Highを検出する診断薬が必要だった。

ファルコバイオは9月10日に、「キイトルーダの局所進行性又は転移性のMSI-High がん患者への適応を判定するための補助に用いる」体外診断用医薬品として承認を取得。正常組織と腫瘍組織の比較による判定は原則不要で、腫瘍組織のみの検査を可能にしているのが特徴という。希望販売価格は100テスト入りで180万円(税別)。推定年間適用患者数は約8.6万人。

国がん東病院・吉野氏 MSI-High頻度の極めて低いがん種への検査 専門家のコンセンサス必要


国立がん研究センター東病院の吉野孝之・消化管内科長は同日のプレス向けセミナーで講演し、MSI-High頻度がゼロや極めて低いがん種に対する検査の実施について「検査をしなければならないのか臨床的な疑問があると同時に、患者さんの立場からすると自分がMSI-Highかどうか知りたいところだと思う。その中で(診断薬を)どう適正使用していくかは大きな問題。世界にもガイドラインはない」と述べ、専門家によるコンセンサスをつくりあげていく必要性を指摘した。

吉野氏によると、米国の39がん種について1万症例以上からなるデータベースでも、急性骨髄性白血病やリンパ腫など12種のがんにはMSI-Highが見つからなかった。極めてMSI-High頻度が低いがんを含め「どこまで測らなければならないのか、私にも分からない」と話した。また、MSI-High頻度のデータについて、日本人では消化器領域くらいしかないとし「その(日本人)データがないと、本当の意味でのリコメンデーションを書けない」と課題を指摘した。

また、MSI-High頻度の判定が難しいケースもあり、その時は正常組織との比較が必要であるとし、「慎重になるべき症例があることに警鐘を鳴らしていきたい」と話した。

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