規制改革WG 健診・医療・介護つなぐ生涯データ利活用を オンライン服薬指導での方針明確化も

公開日時 2018/12/11 03:50
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日本経済団体連合会(経団連)は12月10日、政府の規制改革推進会議の医療・介護ワーキング・グループの会合で、超高齢社会の到来を見据え、予防・先制医療の重要性が高まるなかで、「疾病発症前のデータを含めた、ライフコース全般にわたるデータ」を活用できる環境整備の必要性を主張した。このほか、同日の会議では、インテグリティ・ヘルスケアの武藤真祐代表取締役会長がオンライン服薬指導について、医薬品医療機器等法(薬機法)改正議論が進み、特区から全国展開も視野に入る中で、「現場での混乱を避けるためにも、実務上の不明な点について方針を示すことが望ましい」と述べた。

地域包括ケアシステムの構築の必要性が高まるなかで、医療・介護の課題分析の必要性なども指摘されてきた。こうしたなかで厚労省は、NDBを核に、医療・介護データの解析基盤構築に向けた取り組みを進めている。NDBと介護保険総合データベース(介護DB)を連結したデータベースの2020年度の本格運用を目指し、それに向けた環境整備が必要になるなかで、改正高齢者医療確保法と改正介護保険法の2019年通常国会への提出も目指している。

経団連はこの日の会合で、予防・先制医療の実現に向けて、「NDBだけでなく、健康情報など、個人が生まれてから亡くなるまでのライフコース全般にわたる情報が連結・分析できる情報基盤の構築が不可欠」と訴えた。特に2020年度の本格運用が見込まれるNDBと介護DBの連結データベースの民間利用を求めた。また、NDBとDPCデータベースや全国がん登録データベース、MID-NET、母子手帳データ、学校健診データ、死亡データなど複数のデータベースを連携させることで、民間企業も分析できる“情報基盤”を構築するよう訴えた。製薬企業など民間企業がデータベースを利活用することで、「疾患の発症前後の治療実態の把握や、ワクチン予防の効果の確認が可能となり、予防・先制医療や個別化医療の実現に貢献できる」としている。なお、厚労省の有識者会議でも、他のデータベースとの連結による有用性を指摘する声があがっている。


◎NDBデータ 新薬開発・医薬品安全対策を見据えた環境整備を


経団連は、NDBデータの利活用は、厚労省などの行政機関やアカデミアなどに限られているとのデータを提示した。「民間企業の利用は限定されており、ほぼ利用していない状況」と指摘。そのうえで、製薬企業がNDBデータを利活用することで、新薬開発や医薬品の安全対策が可能になると有用性を強調した。さらに、地域別に、患者数や治療実態の把握することで、地域包括ケアシステム構築へ活用できることも示唆した。経団連は、“民間企業か否か”での判断ではなく、有識者会議などを通じたルール整備を求めた。ヘルスケア産業については、「公的目的と自社の利益目的を明確に切り分けられるものではない」とし、「新薬開発や医薬品の安全性評価など医療サービスの質の向上を目的とした」利活用を実現できるよう訴えた。さらに、集計対象に患者数、傷病名を加えるほか、集計単位を都道府県別から二次医療圏へと変更することも要望した。

◎オンライン服薬指導 電子処方箋や薬剤種別の対応など方針明確化求める


オンライン診療・服薬指導についてもこの日、議題にあがった。インテグリティ・ヘルスケアの武藤会長は、診療計画から問診、診察、処方、調剤/服薬指導、服薬相談まで“一気通貫”の医療実現に向けたオンライン化の必要性に言及した。オンライン服薬指導は特区内で実証的に遠隔診療が行われ、対面で服薬指導ができず、離島・へき地に居住する患者に限定して行われてきた。

特区の一つである、福岡県福岡市の状況について、「3例にとどまり、いずれも在宅患者」であることを武藤会長は明かした。今後外来診療への拡大を見据え、処方箋の電子化と合わせ、プロセス全体のオンライン化が必要と指摘した。また、医師からの患者情報の共有方法、薬剤種別の対応指針や配送コストの取り扱いなどの基準の必要性に言及した。








 

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