アステラス製薬 GA治療薬・アイザベイ発売で眼科領域本格参入 モダリティを拡充
公開日時 2026/02/04 04:49

アステラス製薬メディカルアフェアーズジャパンヘッドの堀聡志氏は1月29日のセミナーで、「眼科領域において、アイザベイはまさに入口となる重要な製品だ」と述べ、眼科領域への本格的参入の第一歩になると意義を強調した。アイザベイ硝子体内注射液20mg/mL(一般名:アバシンカプタド ペゴルナトリウム)は、「萎縮型加齢黄斑変性における地図状萎縮の進行抑制」を効能・効果として承認された。堀氏は今回のアイザベイを皮切りに、眼科領域のパイプライン拡充を進めていく考えを明言した。
アイザベイは補体因子C5阻害剤で、C5タンパク質を標的として網膜細胞の変性を引き起こす補体系の活性を低下させ、地図状萎縮の進行を遅らせることで、視覚障害を抑制する。と加齢黄斑変性の進行期に発症する地図状萎縮は、日本での患者数は約10万人と推定されるが、これまで承認された治療薬はなかった。
◎堀氏 アンメットニーズを満たすファーストインクラスの治療薬
堀氏は、「アイザベイの治療により患者さんの見える世界をより長く保つことに貢献できる」と強調。「患者にとっても、アンメットニーズを満たすファーストインクラスの治療薬として期待されると思う」と述べ、今後は関係学会や患者団体などを通じてアイザベイの認知度を高め、早期の治療開始の必要性などを訴求していきたいとの見解を示した。
◎ 研究・社会活動の両面から眼科領域への貢献を強化
眼科領域への取り組みにも触れた。すでに同領域で開発パイプラインを複数保有していると述べ、「視力を守り回復させる治療の実現に取り組んでいる」と明かした。その上で今後の活動については、国内外の眼科関連学会への協賛、FUJI RETINAのダイヤモンドスポンサー、International Agency for the Prevention of Blindness(国際失明予防協会)のメンバーとしての活動など、「研究と社会活動の両面から貢献を進めている」と説明した。
堀氏は、「アイザベイの入口から始まり、今後は細胞治療、遺伝子治療、さらには新しいモダリティへと眼科パイプラインは広がっていく」と述べ、同社としての成長領域の一端を担う方向に意欲を示した。
◎早期治療の重要性 早くやるほど維持

横浜市立大学大学院医学研究科視覚再生外科学の門之園一明主任教授は、アイザベイの目指すべき臨床的価値について、「イメージは“維持”だ」と説明した。門之園教授によると、治療によりGA(地図状萎縮)面積の拡大が抑制されるものの、すでに失われた視力や視野を回復する効果は見られないという。「早くやればやるほど視力を維持できる。もし私の知人がこの病気にかかったらすぐに開始しなさいと言うと思う」と治療の早期開始の重要性を強調した。さらに、「67%の人が両眼性GAにかかると運転資格を喪失するが、その人が免許を長持ちできるという見方もある」と述べ、新たな治療選択肢へ期待感を示した。