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昭和大・中村教授 乳がん患者の治療術式に変化 遺伝子リスク保有者では予防切除も

公開日時 2014/01/28 03:50

昭和大学医学部乳腺外科教授の中村清吾氏は、人工乳房に関する会見(アラガンジャパン主催)で、「乳がんの診断と治療」と題して講演した。この中で、BRCA1/2遺伝子陽性患者における乳がん・卵巣がんの発症リスクが明らかとなってきたため、リスク遺伝子陽性と判明した患者では、拡大して切除を行うケースや、予防的に両側の乳房切除を選択するケースがあるとの現状を説明した。

 

予防的乳房切除をめぐっては、2013年に女優のアンジェリーナ・ジョリーが両側切除およびインプラントによる乳房再建術を公表したことで注目度が高まっている。中村氏は「乳がん患者の術式選択では、将来の再発・発症リスクを考慮すると共に、左右差のない質の高い再建術が重視されてきている」と説明。質の高い乳房再建術が求められる中、日本では欧米やアジア各国に遅れて13年7月にようやく人工乳房を用いる再建術への保険適用が認められた。

 

同日の会見では、福岡大学医学部形成外科主任教授の大慈弥裕之氏氏が、実際の乳房再建術の様子を概説した。自家組織移植は、身体へのなじみが良く長期的な安全性にも優れるが、下腹部皮弁などの移植が必要で、手術時の侵襲性が高い。一方、人工乳房を用いる再建術では手術の際の侵襲性は低いものの、皮膚を拡張するために肥厚性瘢痕などの合併症リスクを伴う。医療現場では、患者の趣向とそれぞれの特徴を踏まえて選択されているという。

 

会見を主催したアラガン社は、現段階で、保険適用されている人工乳房のブレスト・インプラントを提供している唯一の企業となっている。13年7月に丸型のナトレルを、14年1月にしずく形のナトレル410を発売しているが、これらの製品は、海外ではすでに100万人超の使用経験が蓄積されている。

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