厚労省調査 肺がん、大腸がん男女とも増
公開日時 2003/06/08 23:00
厚生労働省は6月6日までに、02年人口動態月報年計をまとめた。人口10万当
たりの死亡率は男性の肺がんが66.8、大腸がんが33.4で、いずれも1985年(35.
3、17.1)の倍近い数字。両がんは女性も23.7、26.5で、85年(12.7、14.6)
から倍近くまで伸びている。
02年に死亡した98万2371人のうち、死因は悪性新生物(30万4286人)が最も多
く、全体の31.0%を占める。81年に第1位になってから年々増加を続ける。85
年に脳血管疾患に代わり第2位となった心疾患は15万2398人で、全体の15.5%。
51年に結核を抜いて1位となったが70年をピークに低下している脳血管疾患は
12万9589人(13.2%)で3位。
悪性新生物による死亡を部位別にみると、男性は肺(死亡率66.8%)、胃(51.
6)、肝(38.6)、大腸(33.4)の順。死亡率は、大腸、肺が増加傾向、胃が
横ばい。女性は胃(27.0)、大腸(26.5)、肺(23.7)、肝(16.8)、乳房
(14.9)、子宮(8.2)の順だった。
また、合計特殊出生率は低下を続け、前年の1.33をさらに下回る1.32になった。
年齢別で80年以降毎年上昇していた35~39歳が減少に転じた。都道府県別で合
計特殊出生率が高いのは沖縄(1.76)、福島(1.57)、佐賀・宮崎(1.56)な
どで、東京(1.02)、京都(1.17)、奈良(1.21)など大都市を含む地域では
全体的に低い、従来と同様の傾向が見られた。