バイタルネットは、売上に対する販管費率を２年計画で現在の8.67％から7.5％
に圧縮する。一般管理費の見直しが限界に近いため人件費を中心に削減、同時
に売上総利益を維持して営業利益率の向上をめざす。５月30日の決算説明会で
明らかにした。

販管費率の今期目標は7.9％。03年３月期から0.8％近い圧縮が必要だ。顧客支
援システム導入による受注コストの削減や、重複した営業拠点の統廃合などを
実施するが、最大のウェイトを占めるのは人件費。日立物流との資本・業務提
携に伴い約100人を転籍させ、５億円をカットする方針だ。同社は合併後も人
員体制を変えておらず「今年度でどこまで解決できるか」がかぎだという。

売上総利益は前期9.43％と他卸に比べ高水準だった。ただ、販管費も高いため
営業利益率は0.76％にとどまっている。売上総利益の今期目標は9.07％と９％
台を維持したい考えで、販管費圧縮とあわせて営業利益率１％台乗せを見込む。
さらに来期は販管費率7.5％を狙い、安定経営を志向する。