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日本CSO協会 稼働コントラクトMR数は2年連続4000人超 OS率は8.7%で過去最多を更新

公開日時 2025/06/30 04:51
日本CSO協会は6月27日、「わが国のCSO事業に関する実態調査-2024年度-」の結果を公表し、24年10月時点の稼働コントラクトMR数は前年比でほぼ横ばいの4085人だったと発表した。アウトソーシング率(MR総数に占める割合)は前年比0.5ポイント増の8.7%、活用企業数も同17社増の202社でいずれも過去最高を更新した。昌原清植会長(MIフォース代表取締役社長)は、「製薬企業のみならずヘルスケア業界全体に活用の場が広がっている。MR経験を生かした多様な人材、多様な役割がますます求められている」と強調した。

調査は同協会加盟7社(賛助会員含む)を対象に、CSO事業の動向、CSO企業およびコントラクトMRの状況を調べた。調査期間は24年10月~25年2月で、24年10月1日時点の状況を聞いた。稼働コントラクトMR数は、MSL、エデュケーショナル・ナース、医療機器担当者なども含む。2年連続の4000人台となったものの、今回調査から賛助会員2社が加わったため実質的には微減した。MR総数の減少傾向に加え、感染症・ワクチン領域の稼働数減少もあり「新型コロナの5類感染症移行に伴う一時的な調整局面」とみている。

◎活用企業は202社 MR数100人未満が全体の6割超

CSOを活用する企業数では、MR数100人未満の企業が前年比で17社増え、全体の6割を占めた。また、セグメント別では、製薬企業106社(前年比17社増)▽医療機器・OTC・診断薬21社(同6社減)▽医療機関や自治体などを含むその他75社(6社増)―だった。バイオベンチャーや医療機器メーカー、病院や薬局など医療機関でのニーズが引き続き高まっている。

◎疾患領域別はプライマリー領域が稼働数上位 がんや希少疾患は高い伸び率

疾患領域別の稼働人数では、「循環器・脂質異常症」(24.4%)、「糖尿病」(23.5%)、「呼吸器」(20.1%)―とプライマリー領域が上位を占めた一方、「がん」は前年比7.7%増、「希少疾患」は同23.3%増で、いずれも増加傾向にあった。また、皮膚科や婦人科など専門科を対象としたプロジェクトや、製品担当ではなく本社業務を担当する役割も増えつつあるという。

◎40代以上が6割超 早期退職に伴う転職やCSOでの勤続長期化が背景に

コントラクト人財の年齢構成では、40代以上が62.2%を占めた。製薬企業からの早期退職に伴う転職やCSOでの勤続長期化が背景にあるとみられるほか、顧客側としてもスペシャリティ領域や多領域への知見、管理職や本社業務などの経験から即戦力として期待が高まっているという。また、メーカーの新卒採用数が減る一方で、CSOには若手世代や異業種から入ってくる人材も増えているようだ。昌原会長は「幅広い世代が活躍する場が生まれ、CSOが新たな雇用やキャリア創出の一翼を担っている」と強調した。

コントラクト人財の活用目的を見ると、主力品の強化や新製品の上市・適応追加といった従来のニーズに加えて、ペイシェントセントリシティ強化や産休など多様な働き方への対応といったニーズにも多様化が進む。MRにとどまらず、マーケティングやメディカル、医療機関・自治体向け支援など幅広い役割が求められている。昌原会長は「CSOサービスの質と幅を進化させることで、顧客のビジネス・トランスフォーメーション、生産性向上に寄与していく」と述べた。


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