独ベーリンガーインゲルハイム社
公開日時 2002/03/21 23:00
米国心臓学会(ACC)のサテライトシンポジウム(ベーリンガーインゲルハイム助成)の循環器疾患専門医の討論会で、独フンボルト大学付属病院薬理学・毒物学研究所のトーマス・ウンガー教授は、ベーリンガーインゲルハイムが開発したARBのテルミサルタンとACE阻害薬(ラミプリル)の直接比較や、両剤を併用した場合の心血管系イベントや死亡に対する予防効果をみる長期大規模臨床試験(ONTARGET試験)に言及。「ACE阻害薬は単なる降圧作用の他にも数多くの循環器系の適応症を持つ優れた薬剤だということが確認されているが、ARBはさらに、アンジオテンシンⅡタイプⅠ受容体に対する選択性の高さにより、臓器保護作用と死亡率の低下に関してACE阻害薬より優れた薬剤であることが期待されている」と説明した。ONTARGET試験は、40ヵ国の793施設で循環器系のリスクのある2万8400人の患者を対象に実施されており、2007年に終了する予定。また、並行して実施されるTRANSCEND試験では、空咳などACE阻害薬に特有な副作用によって同薬を服用できない患者を対象に、テルミサルタン投与群とプラセボ投与群を比較検討する。