竹中登一社長は３月26日の記者懇談会で、今後の事業展望について説明。2002年３月期は、連結ベースで売上高4800億円（前年同期比4.8％増）、営業利益920億円（5.9％減）、経常利益950億円（10.5％減）という昨年10月の修正予想をおおむね達成できる見通しだと述べた。当期利益は550億円（36.4％増）との予想が示されているが、不確定要素があるため予測がむずかしいという。主力製品の排尿障害改善剤ハルナールは、ベーリンガーインゲルハイムへの導出分を含めた2001年度の世界での予想売上高は1300億円。アメリカでの予想売上高は500億円で、日本を上回る見込み。高コレステロール血症治療剤リピトールは、2001年度売上高は中間期時点の予想440億円を大幅に上回る見込み。竹中社長は「世界第２の単一市場の日本で勝てなければ発展はない」として国内重視の姿勢を強調。山之内の国内シェアは「５％台にアップする月も出てきた」とし、目標としている６％も「視野に入ってきた」と語った。米国戦略については「泌尿器領域を足がかりにアメリカでの自販体制を構築する」計画。ゲノム創薬では「バイオ企業やアカデミアとの戦略提携を積極的に展開していく」。