小野薬品 新規HIV治療薬をGSKに導出
公開日時 2003/01/16 23:00
小野薬品工業は1月16日、HIV治療薬として前臨床試験段階の新規CCR5受容体拮抗剤「ONO-4128」とそのバックアップ化合物について、英グラクソ・スミスクライン社(GSK)との間でライセンス契約を結んだと発表した。これによりGSKは、全世界での同剤の独占的開発、製造、販売の権利を取得する。今回の提携は、HIV領域での開発経験が豊富で販売実績のある欧米の大手企業に導出することで同剤の早期上市が可能と判断した小野薬品側と、従来のHIV治療薬とは異なる作用メカニズムを持つ化合物獲得でパイプライン充実を図りたいとするGSK側の意向が一致した結果という。GSKは今年上半期にも第Ⅰ相臨床試験に入る方針。同剤とバックアップ化合物のHIV以外の領域に関しては、小野薬品側が日本、韓国、台湾での独占的開発、事業化の権利を留保する。