保団連調査 患者負担増で薬剤変更も
公開日時 2003/06/23 23:00
全国保険医団体連合会は6月23日までに、今年4月実施の被用者保険の本人負
担3割引き上げに関するアンケート調査結果(中間報告)をまとめた。医療機
関(医科)の68.7%が「患者が減った」と回答、42.2%で、「患者負担増が原
因と思われる受診・治療の中断があった」と答えた。また、薬の種類の変更な
どを迫られたケースも見られた。調査は5月9~20日、会員医療機関の5%を
抽出して実施。1265件(医科815件で31.8%、歯科450件で25.9%)の回答があ
った。
「中断があった」と答えた医療機関にその疾患を聞いたところ、高血圧(146
件)、高脂血症(122件)、糖尿病(88件)――が多かった。また、医科の65.
0%が、「患者負担増で診療内容に影響を受けた」と回答。その内訳は、「投
薬日数や薬の種類を変更」321件、「受診日数減少」283件、「検査の減少や変
更」234件――などだった。
一方、歯科では「患者が減った」と答えたのはやや少ない64.9%。患者負担増
が原因と思われる受診・治療の中断は42.3%が「あった」と回答した。自由意
見欄で、「急性期を超えたう蝕歯患者の中断が多くなった」などの回答が多く
寄せられ、主訴がなくなれば受診しなくなるとの回答が目立った。